2022年9月は「己酉」月!今月意識したいこと~重陽の節句、秋分の日、彼岸~

己酉 が意味すること

2022年9月は六十干支でいう「己酉」月にあたります。(9/8(木)0時33分に節入り)

六十干支とは、十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)、十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)の組み合わせからなり、46番目の干支にあたります。

「己」は「紀」に通じ、「己を正す」という意味があります。


物事を整理し、筋道を正し、紀律を正す。

また、「起」にも通じ、起ちあがる、奮起する、といった意味もあります。

「酉」は酒に通じ、酒がめ、酒壺から、中に溜まっている麹の発酵を表す象形文字です。

よって、転じて成る、熟する、老いる、飽く、といった意味があります。

熟されたものが外にあふれようとしている様を表します。

大事なのは、干。

干があっての支となります。

8月(夏)は陽氣が強まり、開放感もあふれる時期ですよね。

夏季休暇(バカンス)や連日の暑さ等で、体も心(氣持ち)もダラケ、緩みがちになります。
9月は、そんな緩んだ氣を、張り直す時期になるでしょう。

糸を張る

実際、エネルギー的にも陽極まり、陰に転化し始めています。

自分という軸をしっかり定め、熟していく時期です。

己の軸

9月9日は五節句の一つ「重陽の節句」

9月9日は、五節句の一つ「重陽の節句」です。

他の節句より
特に若い世代の方にはあまりなじみがないかもしれない「重陽の節句」ですが、
「9」という数字は最大の数字であり、その最大の数字が重なる、エネルギーの強い大事な節目の時です。

<五節句>
1月7日 人日の節句
3月3日 上巳の節句
5月5日 端午の節句
7月7日 七夕の節句
9月9日 重陽の節句

元々五節句は陰陽五行(陰陽師)に関係したもので、
奇数という陽のエネルギーが重なることによって、陰陽の法則(性質)である、陰への転化を防ぐという意味で邪氣祓いを行う日とされていました。

ということで。

この日は特に、しっかりと邪氣祓い、心身の浄化を意識しましょう。

重陽の節句_菊酒

また、数秘的に9は「完結」という意味も持っています。

「未完の美学」という言葉があります。

日本では、古くから『完成してしまえば後は朽ちていく』という考えから、完成させない事によって永遠に続くように・・・と願いを込めて、神社等でもわざと未完成にするということが行われてきました。

不完全だからこそ美しい、

もちろん、その通りだと思います。

ですが、何でもかんでも中途半端で終わらせる、ということとは、少し違うかもしれません。

一つ一つの工程をしっかりと完了させることで、次のステップに進むことが出来るのです。

頑張って一つずつ終わらせていったとしても、
私達「人間」という作品は、そうそう完全になることはありませんしね^^

重陽の節句である9月9日を始め、9月は、
中途半端な自分から卒業する(一つ一つ完了させる)ことも、是非意識していきたいものですね。

数字9

「重陽の節句」詳しくは、こちらにまとめています。

★重陽の節句(9月9日)は大人の祝いの節句【五節句から六節句へ~日本の暦~】

9月23日は大きな分岐点「秋分の日」

また、今月は23日に秋分を迎えます。

太陽が真西に沈む日であり、春分の日同様、昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。

1年の中でも大きな節目の一つでもありますね。

ちなみに、秋分が起こるのは、2022年は23日10時3分。

秋分とは、この1分のことを指し、秋分が起こる日のことを「秋分の日」と言っています。

暑さ寒さの分岐点でもあり、
専門用語では「中庸」とも言われる時です。

あの世とこの世が最も通じやすい日だとも言われており、
春に蒔いた種が実りをつけやすい時でもあります。
(もちろん、蒔いた種を育てる行動が必要です)

今年コツコツと頑張ってきた方は、
実り(結果)を出し始める時期でもあるでしょう。

もし、今年何もやってこなかった。。
ちょっとサボってしまった。。

そういう方でも、諦めるのはまだ早いですよ。
今年もまだ数ヶ月残っていますから☆

実りは稔り。
稔(禾)を得るためには、「念」という「今の心」が大事です。

今一度、実り(稔り)を得ることを意識し、
奮起するために己を正していきましょう(氣合いを入れ直しましょう)
!!

秋分の日

【参考情報】★秋分の日が動き出す(国立天文台ホームページ)

https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2012_2.html

「おはぎ」と「ぼたもち」の違いとは?

「春分の日」と「秋分の日」をはさむ前後3日の合計7日間を彼岸(ひがん)と言い、ご先祖様への感謝と供養を行う期間になります。

彼岸

お彼岸と言えば、イメージに上がるのが「おはぎ」「ぼたもち」

その違い、わかりますか?

お米の種類が違う(ぼたもち:もち米、おはぎ:うるち米)、大きさが違う(ぼたもち:大きい、おはぎ:小さい)、あんこが違う(ぼたもち:こしあん、おはぎ:つぶあん)、等、諸説ありますが、実は同じ物であって、季節によって呼び方が違う!というのが最有力説。

それぞれ季節に咲く花の名称が、

春に花が咲く「牡丹(ぼたん)」⇒牡丹餅(ぼたもち)

秋に花が咲く「萩(はぎ)」⇒御萩(おはぎ)

なのだそうです。わかりやすいですね!

「ぼたもち」「おはぎ」のどちらにしても、あんこを使いますが、小豆(赤色)は邪氣を祓い、魔除けの効果があると信じられていることから、ご先祖様へのお供え物として普及していきました。

お供えした後は、お下がりとして頂きましょう。

おはぎ_ぼたもち

国民の祝日に関する法律では、「秋分の日」は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」祝日と規定されています。(「春分の日」は「自然をたたえ、生き物をいつくしむ」祝日)

ご先祖様への感謝、敬う氣持ちを忘れず、供養しましょう。

お彼岸に実践する「六波羅蜜」とは?

「波羅蜜」は般若心経に出てくる「波羅蜜多」と同じ意味で、サンスクリット語の「パーラミター」を音写した語。
これは、日本では「至彼岸」と訳され、大乗仏教における悟りの境地(彼岸)へと至ることを表しているとされています。

ご先祖様のいる「あの世」である「彼岸」(ひがん)は、悟りの世界である「極楽浄土」。
私たちが生きている「この世」である「此岸」(しがん)は、迷いや苦悩に満ちあふれている世界。

極楽浄土

このお彼岸の期間(7日間)は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えられており、
この世にいながら、彼岸に至る(極楽浄土に行く)ためには、「六波羅蜜」を実践することが必要である、と言われています。

<六波羅蜜>
1.布施(ふせ)=分け与えること、見返りを求めない善行
2.持戒(じかい)=規律を守り、日頃の反省をすること
3.忍耐(にんにく)=愚痴を言わず、耐えて怒りをすてる
4.精進(しょうじん)=誠心誠意努力を続ける
5.禅定(ぜんじょう)=心を静め、安定させる
6.智慧(ちえ)=真実を見る(真理を見極める)、正しい判断力を持つ

このように。
お彼岸は、ご先祖様の供養だけではなく、自分自身を見つめ直し、改めるという「六波羅蜜」実践の期間となります。

お彼岸は7日間あります。
まずは、1日1つだけでも意識していけたら良いですね^^

六波羅蜜

「己酉」月やお彼岸(六波羅蜜)が意味するように、

今月(2022年9月)は、己(自分自身)を見つめ直し、氣を新たに入れ直し、改善するにふさわしい時期です。

何のために行うかというと、明日(未来)のために、です。

明日に向かって

今の自分より明日の自分を、過去の自分より未来の自分を、もっとより良くしていきたい方は、

是非意識し、実践していきましょう^^

占導師幸愛~yukia~

★己(自分自身)の見つめ直しの参考に。自分を知る!「陰陽六行」占術